抄録
RK-004
カラー難視性パターンを用いた情報付加手法における前景耐性改善の提案
金田北洋・鬼頭裕太・岩村惠市(東理大)
印刷物の保護技術として,我々は従来手法の課題であった文書品質の劣化,埋込情報量のコンテンツ依存性,幾何変換に対する脆弱性を解決するために紙メディア自体をコンテンツとした難視性パターンを考案し,それを利用した印刷文書に対する新しい情報付加手法を提案している.本論文では,前景耐性の確認として,まず文字(数字)に背景と濃度差のある難視性パターンを重畳したカラー難視性パターンを定義し,マゼンダ濃度80%では情報抽出が可能だが,それ以上で困難という結果を得た.次にそれを解決するためカラーでスキャンしその色成分を除去する手法を提案し,抽出実験によりその妥当性を検証した.