抄録
RJ-005
対話型音声インタフェースのための大人・子ども判別技術の改良
宮森翔子・西村竜一・入野俊夫・河原英紀(和歌山大)
昨年報告した音声認識の応用による大人・子ども判別技術について,精度改善を試みた.ユーザに負担を与えない年齢確認の実現には,自然な対話中の音声で発話者を判別することが有用だと考える.音声ウェブシステムで収集した実環境発話の発話者を大人と子どもに判別することを目標とし,これまでにHMMとSVMを2層に組み合わせた手法を提案した.今回,発話者の年齢と性別で分類した24クラスのHMMから得た尤度のうち,上位の5つのみをSVMの素性として抽出した.実験では,子ども82.3%,大人65.6%の精度で正しく発話者を判別できた.24クラスの尤度すべてを素性とした従来手法では,大人の正解率は36.9%であり,提案法による精度改善を確認できた.