抄録
RI-001
CTB構造におけるイントラ予測残差信号のチャネル間予測符号化の評価
河村 圭・加藤晴久・内藤 整(KDDI研)
動画像符号化方式であるH.264/AVCの次世代方式として,HEVCがJCT-VCで検討されている.本稿では,YUV420映像かつ放送用ビットレートでも効果があり,HEVCのCTB構造に適用可能なチャネル間予測方式を提案する.具体的には,RGB444映像の高ビットレート符号化において高い性能を実現している残差信号予測方式をベースとする.まず,予測係数を網羅的に変更して最適な予測係数を決定する.つぎに,利用の有無はフラグではなくイントラ予測の追加モードとして予測係数と共に伝送する.実験により,提案方式はHM 2.0に対して1.32%のBD-bitrate削減を確認した.主観評価においては,提案方式はテクスチャの再現性が非常に高いことを確認した.