抄録
RD-003
口コミ情報からの目的情報抽出
若木裕美・有賀康顕・中田康太・藤井寛子・住田一男・鈴木 優(東芝)
本稿では、従来のキーワード検索とは異なり目的やジャンル程度の大まかな要求から検索を可能にするため、個人の経験を基にその行動を起こす目的に着目しデータベース化を目指す。旅行を例題にデータの分析を行い、目的データを「対象」「行動」「理由」の3つ組からなる情報と定義した。さらに「理由」を5分類し、最も表現のバリエーションが多かった「ポジティブな表現」をより多く抽出できるように既存の辞書を拡張する方法を提案した。実験の結果、新しくポジティブ語が921語獲得でき、人手による評価の結果で精度70%を確認した。さらに、実際の旅行の口コミ約4万記事から理由抽出を行い、幅広い表現に対応できたことを確認した。