抄録
M-026
伝送路変動に追従可能なアフィン射影アルゴリズムを用いたブラインドマルチユーザ検出器
大場正太・名取隆廣・田邉 造(諏訪東理大)・古川利博(東理大)
本論文は,マルチパス環境下におけるDS-CDMA通信の干渉を抑圧するためのアフィン射影型ブラインドマルチユーザ検出器において,ブロック処理を用いる検出器の収束速度を改善するためにブロック長制御を用いたアフィン射影型ブラインドマルチユーザ検出器を提案する.一般にブロック長制御法では既知な入出力信号のパラメータを用いているが、提案手法は所望信号を未知とし受信信号のみから所望信号を推定するように改良した.本論文の特徴は,伝送路特性の変動を想定しブロック長を最適に制御することより,劣悪な通信環境下においても高品質な通信を実現している.提案手法の有効性は計算機シミュレーションを用いて明らかにされている.