抄録
L-027
自己組織化マップを用いたキーストローク認証手法の提案―覗き見によるリズムのなりすまし評価―
野口敦弘・高橋雅隆・納富一宏(神奈川工科大)・斎藤恵一(国際医療福祉大)
近年,銀行ATMでは,キャッシュカードの偽造・盗難などによる不正な払出し被害が横行している.この被害の本質は,暗証番号さえ知り得れば,誰でも払出しが行えてしまう点にある. 本研究では,暗証番号のみでの認証は脆弱であることを踏まえ,バイオメトリクス認証の1つであるキーストローク認証と組み合わせることを提案している.本人だけが知るキーストロークリズムを自己組織化マップにより学習・分類し,平均のユークリッド距離から認証精度を算出する. 本稿では,暗証番号を覗き見される被害を想定し,覗き見によるキーストロークリズムのなりすましが可能であるか検証し,その結果に基づいて,セキュリティ確保手段について考察する.