抄録
L-007
スパム発信源分析によるTLDのガバナンス推定
竹下峰弘・中平勝子・三上喜貴(長岡技科大)
スパムメールはサーバの負荷を増大させ,メールの配送を遅らせる一因となる.また,無差別に大量送信されるため受信側も対策に苦慮している.その中で、3月中旬に大規模なスパムボットネットの一つが閉鎖された結果,全世界のスパムメールが約15%減少したとの報告があり,本学でも世界平均以上のスパムメール受信の減少が見られた.本稿では,ボットネット閉鎖前後におけるスパムメール発信国分布の変化を分析し,(1)ボットネットの存在とスパムメール発信国分布の連関、(2)メールアドレスに記載されるTLDと送信元IPアドレス登録先との差異、の2点を考察する.これらの考察を通し,ccTLD毎のガバナンスレベルの評価を行う.