抄録
K-077
箸間の導電性に基づく摂食行動検知手法の提案
山岸勇貴・雨宮寛敏・金田重郎(同志社大)
近年,高齢者・子どもの「孤食」が問題となっている.特に高齢者の場合には,食事を十分に摂らない場合,健康上の問題が発生する恐れがある.しかし,食事を何時摂っているのか,どの程度の時間をかけているかを,手軽に検出する手法は知られていない.そこで,本稿では,日本の食環境において使用される「箸」に注目する.日本では,箸の利用者は固定されている事が多い.箸の動作から食事状況を把握できれば,それは特定個人の食事状況を意味する.料理は一定の導電性を持っている.そこで,食事中の摂食動作において,食物を掴んだ際の両箸間に生じる抵抗値の時系列的変化に基づいて,食事の有無や時間を判別する手法を提案する.