抄録
K-066
仮想空間を用いた認知的徒弟制に基づく介入指導システム
西田任志・島川博光・原田史子(立命館大)
指導者が体験者の作業状態に応じて指導する,OJTがある.これにより体験者は業務内容を着実に習得できるが,指導者の人的コストがかかる.本論文では,指導者の人的コストを軽減すると同時に,体験者の作業定着率を向上させるために,認知的徒弟制という学習モデルに着目し,3次元仮想空間内で体験者の誤りの状態に応じて異なった指導を行う手法を提案する.この学習モデルのCoachingによる指導では,オブジェクトを使い体験者に正しい作業手順を見せることで体験者の理解を促す.一方,Scaffoldingによる指導では体験者の誤りを指摘するにとどめる.提案手法の有用性を検証した結果,作業内容の定着率を53.8%向上させることができた.