抄録
K-020
タブレット装置を利用した書字訓練手法の提案
伊藤史人(一橋大)
視覚障害者の書字技能は社会生活を営む上でなお重要である。これまで,視覚障害者の書字訓練はレーズライターが使われてきた。指先の触覚で書いている内容が確認できるなどのメリットがある。しかしながら,筆先の位置は筆跡からしか判別が付かず,全体的な文字のバランスを認識するのは難しかった。本提案では,音座標を使用することで筆先の位置や動きを感覚的に分かりやすくし,書字訓練効果を向上させるものである。これにより,一文字を全体のバランスを整えながら書字訓練が行えることを確認した。また,音により書字に集中させるための効果あることから,学習障害児の訓練にも有効である。