抄録
J-004
ユーザビリティ指標化の研究(1):認知負荷定量化の提案
岡城純孝・横溝あずさ・池上輝哉・福住伸一(NEC)
筆者らはシステムの品質や開発目標を客観的かつ具体的に示すためユーザビリティの指標化および定量化の研究に取り組んでいる.本稿ではヒューマンエラーの低減を目的とした活動について述べる.まず,利用者の認知負荷や効率との関係などエラー低減に向けた課題やアプローチについて概略を述べる.また,大量かつ複雑な情報を扱うようなシステムにおいて特に利用者の認知負荷が問題となっていることを示し,システムの画面情報と操作情報から利用者の認知負荷を定量的に推定する方式を提案する.これにより設計段階で認知負荷を高める原因を特定し設計にフィードバックすることで,低コストで認知負荷を低減した使いやすいシステムを実現できる.