抄録
I-080
自己相似テクスチャ生成による画像の質感改善技術
齊藤佳奈子・金子敏充(東芝)
画像中の微細なテクスチャは被写体の質感を表現する上で欠かすことのできない成分である。本稿では、微細なテクスチャを生成することにより撮影時や圧縮時、解像度変換時に失われた画像の質感を改善する技術を提案する。提案手法では、自然界に存在する多くのテクスチャが自己相似性を持つことに着目し、入力画像中に存在するテクスチャと自己相似な高周波テクスチャを生成する。このとき、CGで用いられるテクスチャ合成技術を応用することにより、一般画像に含まれる複雑なパターンに対しても自然なテクスチャを生成することが可能である。超解像技術との画質比較を行う主観評価実験により、提案手法の有効性を確認した。