抄録
H-050
実投球ボールの画像解析における陰影の影響低減法について
渡辺 光・子安大士・前川 仁(埼玉大)・永見智行・彼末一之(早大)
我々は高速度カメラで撮影した実際の投球からボールの挙動を解析をする研究をこれまで行ってきた。 その際にボール上に生じる陰影が、ボール領域の検出や、縫い目等のボール表面の特徴を抽出する妨げになる。 そこで本論文では、ボール上に陰影が生じている状況でも、ボール領域とその領域内の特徴を適応的に抽出する手法を提案する。 ボール領域の検出では、画像の勾配情報を利用したRANSACによる円検出を行う。 ボール領域内の特徴抽出では、複数のボール領域画像からボールの陰影パターンを表す画像を作成し、この陰影パターンを基に陰影の強さにあわせたエッジ検出を行う。 実験では、陰影の影響を低減できていることを確認した。