抄録
F-015
二値判別器の組み合わせによるRVM多値文書分類手法に関する一考察
小田井良輔・雲居玄道・三川健太・後藤正幸(早大)
最近,文書分類の分野において,カーネル学習を用いた方法の有効性が報告されている.その代表的な手法であるRVMは優れた二値判別器として知られているが,多値判別に適用する際の計算量の問題が未解決であり,ほとんどの問題が多値判別である文書分類問題に高精度に対応することが難しい.そこで筆者らはRVMが確率モデルであることを利用して,複数の二値判別器の組み合わせと事後確率の計算による多値分類の手法を提案している.本研究では,実際の文書分類問題に対し,硬判定分類器を対象としたECOCに基づく多値判別法との性能比較を行い,提案手法の有効性を検証する.