抄録
E-021
DSPを用いた雑音抑圧法のための有色性駆動源カルマンフィルタアルゴリズム
寺島大雅・名取隆廣・田邉 造(諏訪東理大)・古川利博(東理大)
本論文は,有色性駆動源カルマンフィルタを用いた雑音抑圧法を提案する.提案手法は,音声信号のみからなる有色性駆動源を含む状態方程式と,音声信号と雑音により観測方程式を構成した状態空間モデルに対して,カルマンフィルタ理論を用いることで雑音抑圧を実現している.提案手法の特徴は,ARシステムのコンセプトを必要としないことより少ない演算量でかつ,高い雑音抑圧能力を有することである.また,有色性駆動源を含む状態空間モデルにカルマンフィルタ理論を適用可能であることについても論理的に証明している.提案手法の有効性は,DSPボードを用いて視覚評価,主観評価,および演算量による処理速度評価より明らかにしている.