抄録
E-020
仮想音響空間内の音声了解度推定に用いるひずみ尺度の検討
小林洋介・近藤和弘(山形大)
仮想音響空間内の立体音声の音声了解度の推定に用いることが可能なひずみ尺度を比較した.比較したひずみ尺度は,セグメンタルSNR,周波数重み付セグメンタルSNR,ケプストラム距離,対数断面積比距離,重み付スペクトル傾斜距離とITU-T P.862のPESQである.推定関数の導出に用いるデータにはこれまで検討してきた女性音声をバブルノイズで妨害した場合の主観評価値とを用いた.この推定関数を用いてバブルノイズ以外の雑音や話者を変化させた場合を推定し推定精度を比較した結果,セグメンタルSNRと周波数重み付セグメンタルSNRは雑音と話者の区別なく精度が高く平均二乗誤差は12.87%以下,相関は0.79以上であった.