抄録
D-019
技術コラムにおけるWebリンクの寿命
飯尾 淳(三菱総研)
WWWは今やインターネットによる情報公開・流通の仕組みとして確固たる地位を確立した.WWWの技術が急激に普及した理由は,マルチメディアによる表現の多様性とハイパーリンクによる直感的な操作がユーザに受け入れられやすかった点にあろう. しかしWWWのリンクはHTML文書中に記述された単なる参照関係として実装されており,その永続性は保証されていない.したがってリンクを辿ったときにエラーが出てアクセスしたいページを参照できない状況にもしばしば遭遇する. 本研究では,このような参照エラーの割合を明らかにし,その寿命に関する定式化を行うことで,リンクの有効性に関する定量的な評価を行った.