抄録
C-022
メモリアクセス命令の特徴を利用したセットアソシアティブキャッシュの低電力アクセス手法
会田康男・岡部 翔・矢崎俊志・阿部公輝(電通大)
セットアソシアティブ方式のキャッシュメモリにおいて,メモリアクセス命令の特徴を利用して,消費電力を削減する手法について述べる.特徴としてそれらの命令が発行されたときのIPC (Instructions Per Cycle) を用いる.各メモリアクセス命令の特徴に応じ,キャッシュのウェイの適切なサブセットにアクセスする.特徴付けが適切であれば,小さいサブセットへのアクセスのヒット率を上げることができ,その結果として消費電力を削減できる.サブセットの選び方として静的選択と動的選択が考えられる.本稿では,静的選択のいくつかの例について消費電力とサイクル数の比較評価を行う.動的選択についても,具体的な手法を提案・評価する.