抄録
C-001
分岐予測ミスの偏りとローカル履歴の規則性を利用した分岐予測器の提案
大下尊晃・孟  林・小柳 滋(立命館大)
分岐予測は,条件の成立,不成立による分岐方向と分岐先アドレスを予測することである.しかし,分岐予測ミスが起きた場合の性能低下は避けられない. 本研究では,既存予測器を分析することにより判明した2つの事実を利用する. 1つ目の事実は,予測ミスが一部の分岐命令で多発しており偏りが存在するという事,2つ目の事実は,分岐命令のローカル履歴には部分的に規則性が存在するという事である. 具体的には,まず動的に予測ミスが集中している分岐命令を発見し,その分岐命令アドレスのローカル履歴から規則性を見つけ出し,それを使い予測を行うことで分岐予測の精度向上を目指す.