抄録
B-053
ホストOSとゲストOSの統合的動作解析によるVMメモリ割当量に関する考察
渡邉有貴・山口実靖(工学院大)
VM環境では,ゲストOSに与えるメモリの量が性能に大きな影響を与える. ゲストOSに多くのメモリを与えると,ゲストOSのキャッシュヒット率が向上するがホストOSのキャッシュヒット率が低下する. ゲストOSに与えるメモリ量を少なくすると,その逆となる.よって,両キャッシュのヒット率を統合的に考察しなくてはならない. 我々は,ホストOSのI/OとゲストOSのI/Oを統合的に解析できるカーネル解析システムを構築した. これを用いると,発行されたI/Oを,ゲストOSのアプリケーション層,ゲストOS層,ホストOS層とすべての層で統合的に解析できる. 本解析システムを用いて解析を行い,I/O性能の向上が可能であることが確認された.