抄録
B-037
GPUによる合成開口レーダ画像再生処理の評価
佐藤裕幸・高橋勝己・若山俊夫・尾崎敦夫(三菱)
我々は、合成開口レーダSAR画像再生処理に、近年、安価に高速化を図れる手段として注目を浴びているグラフィック用プロセッサ(GPU)を用いて高速化を行った。その際、GPUではホストマシンとのデータ転送が相対的に低速なためボトルネックとなってしまう。そこで、このデータ転送回数を削減するために、画像再生方式としてデータ分割して処理可能なサブ・アパーチャ法を採用した。その効果を評価するため、サブ・アパーチャ法を採用した場合としない場合の実行時間を比較した。その結果、データ転送とGPU演算を同時実行しない場合は1.5倍の高速化となったが、同時実行する場合はデータ転送時間が隠蔽されるため1.2倍に留まった。