抄録
B-030
モバイルエージェントシステムAgentSphereにおける強マイグレーション機構の改良
鈴木幸祐・山口大祐・甲斐宗徳(成蹊大)
自律型分散処理のためのプラットフォームとして、筆者らは強マイグレーションモバイルエージェントシステムAgentSphereを開発してきた。エージェントが移動するとき実行状態を保持しなければならないため、従来はJPDA(Java Platform Debugger Architecture)を使用し、スタック領域から保存する変数を抜き出すという方法をとっていた。しかしこれには参照型に対応できないという欠点があった。そこでJPDAによらずにコード中のローカル変数を参照型も含めすべてヒープ領域に待避した上でシリアライズにより移動することにした。これを実現するソースコード変換器について報告する。