抄録
A-023
モンテカルロ碁におけるポテンシャルモデルを利用した枝刈りの可能性
大島 真・山田孝治・遠藤聡志(琉球大)
モンテカルロ碁は知識表現を用いずに棋力を成立させるコンピュータ囲碁である。精度を保つには膨大な計算量を必要とするが、ゲーム木に対して適切な枝刈りを行うことで効率化が可能である。本実験では既存のゲーム知識、特に置石が周囲に与える影響を表したポテンシャルモデルを枝刈りに利用することで計算量の削減を行った。枝刈り方法は設定の異なる4種用意し、其々の削減の効果・傾向を測った。最も効果の高い枝刈り方法では18%、また観測された特性を考慮し、2種の枝刈り方法を組み合わせることで23%まで計算量が削減可能となった。但し限定された環境下での結果の為、実戦の観点に立ち、更に調整を加え試行を重ねる必要がある。