抄録
A-009
アルファベットサイズが未知の情報源に対する効率的なベイズ符号化法の一考察
岩間大輝・石田 崇・後藤正幸(早大)
一般的なユニバーサル符号では情報源アルファベットの全記号が出現すると仮定したもとで符号化を行う。しかし、実際の情報源系列において、アルファベット中の全記号が出現するとは限らない。出現記号数を考慮したベイズ符号は既に提案されていたものの計算量に問題があった。既に著者らはアルファベット中の出現記号の数を一つのモデルとし重み付けを行った効率的なベイズ符号化法を提案し、圧縮性能と計算量を評価している。そこでは、アルファベットサイズの小さい人工データによる検証に留まっている。本稿では実データへの適用実験を通じて提案手法の有効性を検証するとともに、実用化に近づけると共に圧縮性能と計算量について検証を行う。