抄録
A-005
多目的並列GPを用いたリスク分散型投資規則の抽出
小出哲彰・奥原浩之(阪大)・津田博史(同志社大)
外国為替証拠金取引における取引規則の獲得に関する研究として,遺伝的アルゴリズムや遺伝的プログラミング,ニューラルネットなどの生物計算的モデルを用いた研究がある.これら研究の多くは得られた規則の中から1つを用いることにより資産を運用する.構造に変化のない市場では,最適な単一の規則による資産の運用は有効であるが,変化のある市場においては急な市場の構造変化にその規則は対応できないという問題が生ずる.本研究では,多目的最適化と並列GPを用いて複数の規則を獲得し分割投資を行うことにより,外国為替証拠金取引において平均して安定した利益を獲得する手法を提案する.