抄録
A-003
移住の少ない分散遺伝的アルゴリズムにおけるエリート保存が解探索に及ぼす影響
佐藤一法・吉野純一・内田 健(サレジオ高専)・松澤照男(北陸先端大)
分散遺伝的アルゴリズムを並列計算機に実装する場合,計算ノード間通信によって実現される移住が並列化のボトルネックとなる.このため,移住を低減する手法がいくつか提案されている.これらの中で,適応度の高い解を持つエリート個体の移住による手法が提案されているが,対象問題の適用範囲が明確ではない.本稿では,複数の対象問題に対して,エリート保存の違いが移住間隔を拡張した分散遺伝的アルゴリズムの解探索に及ぼす効果について数値実験の結果を示す.数値実験ではエリート個体の保存方法,エリート個体数,母集団の分割数による解探索の影響を示す.