FIT2011 第10回情報科学技術フォーラム 開催:2011年9月7日~9日 会場:函館大学
共催団体:一般社団法人情報処理学会/社団法人電子情報通信学会情報・システムソサイエティ/社団法人電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーショングループ 一般社団法人情報処理学会 社団法人電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ 社団法人電子情報通信学会 ヒューマンコミュニケーショングループ
FIT創設10周年記念特別講演  
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粘菌の行動知 ~原始生命システムの自律分散情報処理~
中垣 俊之 (公立はこだて未来大学 複雑系知能学科 教授)
9月7日(水)13:00-14:15 
第1イベント会場 (函館大学 2F大講義室262)
 ※USTREAMによる講演のライブ配信を予定しております。
【講演概要】単細胞生物である粘菌(モジホコリ)の情報処理能力についてお話します。細胞は最もシンプルな生きたシステムですから、生き物としての根源的な性質を調べるには利点もありましょう。数億年も生き延びていますから、侮るべきではありません。粘菌の賢さはどれほどなのか?また、その賢さをもたらす「からくり」とはどのようなものなのか?三つのトピックス、
(1)迷路などの幾何学的なパズルを解く、
(2)周期的な環境変動を学習して思い出す、
(3)個性や逡巡とおぼしき行動を示す、
ことについてお話します。情報処理の「生き物らしさ」について考えます。参考図書:「粘菌 −その驚くべき知性−」中垣俊之、PHPサイエンスワールド新書。

【略歴】1987年北海道大学薬学部卒業、ファイザー製薬(株)中央研究所勤務の後、1997年名古屋大学大学院人間情報学研究科博士課程修了(学術博士)。理化学研究所をへて、2000年北海道大学電子科学研究所准教授、2010年より現職。その間、オックスフォード大学数学研究所などに留学。イグノーベル賞、函館市長賞、NHK [爆笑問題の日本の教養] 爆ノーベル賞など受賞。