|
●教育環境における仮想大規模ストレージのためのツールキット
[マルチメディア通信と分散処理ワークショップ(2006.12. 1)] (マルチメディア通信と分散処理研究会)
|
 |
上原 稔 君 (正会員)
昭62慶大・理工・電気卒。
平5同大大学院博士課程単位取得退学。同年東洋大学工学部情報工学科講師。
平7(慶大大学院博士課程計算機科学専攻)博士(工学)。
現在、東洋大学工学部情報工学科教授。
分散計算、情報検索、プログラミング言語などに興味をもつ。
ACM, IEEE, 情報処理学会各会員。
|
[推薦理由]
本論文は、数百台のIAマシンの空き領域を仮想ストレージとして連携し、PB(ペタバイト)級の分散ストレージとして利用可能とする技術に関し、教育環境を題材にツールキットを提案、学部生7000人で利用できる60TBの仮想ストレージを実装、性能・経済性を評価した結果を示した論文である。具体的には、NBD(NetworkBlockDevice)とRAIDの長所を活かし、OSの制限に縛られることなく高信頼なストレージを安価に構築する技術を提示している。今後経済化が著しいIAマシンを活用し、大規模なシステムを構築する技術は、事例に示されるような情報システムの経済的構築に不可欠なものである。そのフィージビリティを明示した本論文の実践的意義は評価に値するものであり、本論文を山下記念研究賞に推薦する。
|
| |
|
●A Distributed Worm Detection Method based on ACTM
[2007-DPS-130(2007. 3. 1)] (マルチメディア通信と分散処理研究会)
|
 |
重野 寛 君 (正会員)
1990年慶應義塾大学理工学部計測工学科卒業.
1997年慶應義塾大学大学大学院理工学研究科博士課程修了.博士(工学).
1998年慶應義塾大学理工学部情報工学科助手(有期).
2003年慶應義塾大学理工学部情報工学科助教授.
2003年加New Media Innovation Centre訪問研究員.2004年加ビクトリア大学訪問研究員.
現在,慶應義塾大学理工学部准教授.
ネットワークプロトコル,モバイルコンピューティング,ネットワークセキュリティ等の研究に従事.
情報処理学会,電子情報通信学会,IEEE,ACM各会員.
|
[推薦理由]
本論文は、ヒットリストによるワームであるサイレントワームを検出するための分散型のネットワーク型ワーム検出手法 d-ATCM を提案している.この研究においては,ワームの感染活動を感染リストと感染コネクションにより構成されるツリー構造を検出することでワームの存在を検出する手法を提案している.これにより,サイレントワーム検出を集中管理することなく,高い精度で行なえることをシミュレーションにより確認している.
分散型アルゴリズムを用いて,集中型と同等のワーム検出精度を実現可能であることを示し,ネットワークセキュリティの課題に対して分散処理技術の適用の方向性を示した意義は大きく,本論文を山下記念研究賞に推薦する. |
| [ 戻る ] |
|
●没入型三次元風覚ディスプレイの開発と評価
[インタラクション2007(2007. 3. 15)] (ヒューマンインタフェース研究会)
|
 |
小坂 崇之 君 (正会員)
平成17年3月 金沢工業大学 工学部情報工学科卒
平成15年3月 金沢工業大学 工学研究科情報工学専攻修士課程修了
平成15年4月 金沢工業大学 情報処理サービスセンタ 助手
平成19年3月 金沢工業大学 工学研究科情報工学専攻博士課程単位取得
平成19年4月 金沢工業高等専門学校 国際コミュニケーション情報工学科 講師
|
[推薦理由]
「風覚:風による知覚」というこれまであまり明らかにされてきていない人間の属性を探るための,実験デザインと結果およびその応用を考察するもので,新規性,有用性および将来性ともに高く評価できる.人間の風覚(人間が風が来たことを知覚する能力)に対する空間方位的な認知特性を,実験設備の実装,及び綿密な実験により明らかにしており,基礎的研究成果として極めて有益であると考える.さらに,風を情報提示の手段とする研究開発に役立つシステムも示している.風を情報提示とする提案は幾つも見られるが,それらとは一線を画する極めて完成度の高い研究である.
|
| [ 戻る ] |
|
●インタラクティブだまし絵表現の提案と実装
[2006-CG-125(2006.11.16)] (グラフィクスとCAD研究会)
|
 |
藤木 淳 君 (正会員)
平成12年3月 九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒業
平成12年4月 九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科生活環境専攻修士課程前期課程入学
平成14年3月 九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科生活環境専攻修士課程前期課程修了
平成14年5月 エクスツールス株式会社
平成15年5月 株式会社ユニゾン・システム
平成16年4月 九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士課程後期入学
平成19年3月 九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士課程後期修了 博士(芸術工学)
平成19年4月 九州産業大学非常勤講師
平成19年4月 近畿大学非常勤講師
平成19年5月 九州大学大学院芸術工学研究院非常勤臨時学術研究員
|
[推薦理由]
本研究発表は、対話的なCGとキャラクタアニメーションの技術を利用して、実世界では起こりえない事象を視覚的に体現させる「だまし絵」を構築する方法論に関して述べられており、人間の主観的な空間認知に基づくキャラクタの行動規則を独自に導入して対話的なシステムを構築している。その斬新な発想力とデザイン力は、本研究会の技術分野における新たな可能性を開拓するものとして高く評価できる。また、CGアートとしても既に高い評価を得ており、発表内容も本研究賞を授与するに相応しい優れたものであった。以上の理由により、本研究会は上記の研究発表を山下記念研究賞に推薦する。
|
| |
|
●GPUを用いたリアルタイム剛体シミュレーション
[2007-CG-126(2007. 2.20] (グラフィクスとCAD研究会)
|
 |
原田 隆宏 君 (正会員)
平成18年東京大学工学系研究科システム量子工学専攻修士 課程修了,
同年東京大学大学院情報学環助手.
平成19年4 月助教着任.計算力学及びコンピュータグラフィックスの研究に従事.
|
[推薦理由]
本研究発表は、剛体形状を球の集合体として近似的に扱い衝突現象のシミュレーション計算を並列化することにより、Graphics Processing
Unit(以後、GPU)の計算機構に組み込む手法を提案しており、GPUの新たな応用を開拓するものとして新規性と実用性が共に高く評価された。特に、複雑な形状を有する1万個を超える剛体の衝突シミュレーションを実時間で計算するシステムは当該分野における技術的なブレークスルーをもたらすものであり、GPUの応用分野の発展に対して多大な貢献が期待できると判断した。以上の理由により、本研究会は上記の研究発表を山下記念研究賞に推薦する。
|
| [ 戻る ] |
|
●類語関係抽出タスクにおけるコーパス規模拡大の影響
[2006-FI-84(2006. 9.13)] (情報学基礎研究会)
|
 |
相澤 彰子 君 (正会員)
1985年東京大学工学部電子工学科卒業.
1990年東京大学大学院電気工学専攻博士課程修了.工学博士.
1990年から1992年,イリノイ大学アーバナ・シャンペイン校客員研究員.
現在,国立情報学研究所教授,総合研究大学院大学情報学専攻教授併任.
テキストメディアと情報検索,遺伝的アルゴリズム等の研究に従事.
|
[推薦理由]
本研究は,タグの付与されていないテキストから類語関係を自動抽出する場合に,コーパスの規模が類似度計算にどのような影響を与えているかを,実際のデータに基づいて,実証的に調査しています。類似度の計算は,情報検索や文書クラスタリングなどにおいても重要であり,その計算とコーパスの規模との関係を調べた本研究は,貴重な知見を我々にもたらしていると評価できます。また,本研究では,コーパスの規模が大きくなるにつれて,類似度の値に対する語の出現頻度の影響が無視できない場合があることを明らかにし,これを回避するためのフィルタリング法の提案も行っています。この点でも,たいへん興味深い論文であると考えることができます. |
| [ 戻る ] |
|
●ガウス性信号の高能率Golomb符号化方式
[2006-AVM-55(2006.12.15)] (オーディオビジュアル複合情報処理研究会)
|
 |
高村 誠之 君 (正会員)
1991年 東京大学工学部 電子工学科卒業.1996年 東京大学大学院 工学系研究科 電子工学専攻 博士課程修了.
同年,日本電信電話(株)入社.以来,画像・映像の高能率圧縮符号化アルゴリズムの研究開発,MPEG国際標準化活動などに従事.現在,日本電信電話(株)NTTサイバースペース研究所
画像メディア通信プロジェクト 映像符号化技術グループ主任研究員.
2005年〜2006年スタンフォード大学客員研究員.
2001年画像電子学会 研究奨励賞,2002年映像情報メディア学会 丹羽高柳賞論文賞,2002年および2003年画像符号化シンポジウム(PCSJ)ベストポスター賞,2004年電気通信普及財団
テレコムシステム技術賞,2004年PCSJフロンティア賞,2005年情報処理学会 長尾真記念特別賞 各受賞.
2006年より, IEEE Trans. CSVT Associate Editor.
電子情報通信学会,映像情報メディア学会,画像電子学会 各会員.IEEEシニア会員.博士(工学).
|
[推薦理由]
情報理論において重要かつ広範な工学的現場で観測されるガウス性信号は、従来Golomb符号等の符号表不要かつ処理が簡便な符号では効率的符号化ができないとされていた。本研究では、単純で実用的な手法によりこれを指数性に可逆分布変換し、その後Golomb符号化することでHuffman符号に匹敵する符号化効率が得られることを、理論・実際の両データについて実験から明らかとした。ガウス性信号の高能率簡易符号化を可能ならしめた点と同時に、信号分散からの最適Golombパラメータの推定とその定量的効率評価を行っている点も評価でき、本研究の有用性は著しく高いと認められ、山下記念賞に推薦する。
|
| [ 戻る ] |
|
●Webサイトからの企業名抽出によるフィッシング対策手法の提案
[2006-GN-61(2006. 9.14)] (グループウェアとネットワークサービス研究会)
|
 |
柴田 賢介 君 (正会員)
平成13年 九州大学工学部電気情報工学科卒業.
平成15年 同大大学院システム情報科学府 情報工学専攻 修士課程修了.
同年 日本電信電話株式会社 NTT情報流通プラットフォーム研究所に入所.以来,情報セキュリティの研究に従事.
平成17年 グループウェアとネットワークサービスワークショップ2005ベストプレゼンテーション賞受賞.
平成18年マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2006)シンポジウム ヤングリサーチャ賞受賞.
平成18年第61回GN研究会優秀発表賞受賞.
|
[推薦理由]
本研究は,Webページが騙る企業名を抽出し,この企業名に対応する正当なURLのリストを用いてフィッシングサイトを検知するフィッシング対策手法を提案している.従来,目視によるURL確認や,SSL証明書の確認といった利用者に依存するフィッシング対策の課題は指摘されているが,提案手法では,利用者がシステムから提示された企業名を選択するのみでその企業を騙るフィッシングサイトを検知・警告できるという点に特徴がある.本研究の成果は今後のネットワークサービスの安全性向上への貢献が期待されることから,山下記念研究賞に推薦する.
|
| |
|
●反響特性分析に基づいたBlog記事マイニング
[GNワークショップ(2006.11.16)] (グループウェアとネットワークサービス研究会)
|
 |
宮田 章裕 君 (正会員)
2005年 慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程修了
2005年-現在 日本電信電話株式会社サイバーソリューション研究所在職
2006年-現在 慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程在学
Webマイニング、グループウェア、ヒューマンインタラクション関連の研究に従事。DICOMO2004最優秀プレゼンテーション賞、GNワークショップ2006ベストペーパー賞、CollabTech2007
Best Paper Award受賞。情報処理学会会員。
|
[推薦理由]
本論文は、Blog記事分析において、記事に対する閲覧者の行動情報を利用する手法を提案している。提案手法では、閲覧者が記事に付与したコメント・トラックバックを分析し、記事が持つ影響力を「反響の広さ・強さ・速さ・長さ」という直感的な指標で把握する事が可能である。これにより、記事を実際に読んだ人間がどのように感じているかという観点から記事を評価する事ができ、既存手法に多く見られる言語解析による記事評価手法との比較検証実験においても優位性を示している。提案手法を用いれば、「幅広い反響を集めている」・「長期間反響を呼んでいる」等の有用な情報を提示するBlog記事検索サービスが実現でき、実用性の面においても高く評価できる。以上のように本研究は優れた成果を示しており、山下記念研究賞に相応しい論文として推薦する。
|
| [ 戻る ] |
|
●ネットワークエミュレータによる大規模DHT性能評価手法の提案
[分散システム/インターネット運用技術シンポジウム2006(2006.11.24)] (分散システム/インターネット運用技術研究会)
|
 |
加藤 大志 君 (正会員)
1999.3 東京工業大学大学院 情報理工学研究科 計算工学専攻 修了
1999.4 日本電気株式会社 入社
CRM, Webサービス, P2Pネットワークに関する研究に従事
|
[推薦理由]
本研究発表は近年注目を浴びているDHT(Distributed Hash Table) の評価を行うためのネットワークエミューレーション環境について述べたものである。従来DHTの研究の多くでは、コンピュータシミュレーションで評価がおこなわれていたのに対して、このエミュレーション環境を使うことにより、より精密な評価が行えるようになる。この発表は提案だけでなく、実装し評価したことまで述べており、DHT
の研究者のみならず、分散システム一般の研究者に興味深いものであり、有益な情報を提供している。 |
| [ 戻る ] |
|
●Wikipediaマイニングによる信頼性情報を考慮した記事関係の抽出
[2006-DD-58(2006.12. 1)] (デジタルドキュメント研究会)
|
 |
中山浩太郎 君 (正会員)
2001年関西大学総合情報学部卒業.2003年同大学院総合情報学研究科修士課程修了.この間(株)関西総合情報研究所代表取締役,同志社女子大学非常勤講師に就任.2004年関西大学大学院を中退後,大阪大学大学院情報科学研究科にて博士号を取得し,2007年4月から大阪大学大学院情報科学研究科特任研究員となり,現在に至る.人工知能およびWWWからの知識獲得に関する研究に興味を持つ.IEEE,ACM,情報処理学会,電子情報通信学会,人工知能学会の各会員.
|
[推薦理由]
Web2.0時代を代表する参加型の百科事典である Wikipediaを対象とし,不特定多数のユーザがコンテンツを管理する環境での信頼性を課題として捕らえ,信頼性を考慮した記事解析手法を提案した論文である.Wikipediaのダイナミクスとコンテンツの信頼性の問題を分析し,各種リンク構造解析手法を適用,比較することでより信頼性の高い記事関係抽出アルゴリズムを提案し,その有効性を示している."信頼性"という新たな課題を抽出し,有効な解決策を提案しており,デジタルドキュメント研究の進歩に寄与するとともに,完成度も高く,山下記念研究賞にふさわしい論文として推薦する.
|
| [ 戻る ] |
|
●Particle Filterを用いた複数無線LAN基地局の位置推定手法
[2006-MBL-39(2006.11.16] (モバイルコンピューティング とユビキタス通信研究会)
|
 |
鈴木 啓之 君 (学生会員)
2006年名古屋大学工学部情報工学科卒業.名古屋大学大学院情報科学研究科修士課程専攻中.第39回モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会にて優秀論文賞受賞.無線LANを用いた位置情報に関する研究を行う.
|
[推薦理由]
本論文は,屋内環境における複数の無線LAN基地局の位置を推定する手法を提案している.本手法は,タイヤに光センサを取り付けた自走機と無線LAN基地局からの電波強度を測定する指向性アンテナを組み合わせ,GPSを用いる手法では不可能であった屋内環境での基地局位置推定を実現しようとするものである.本論文では,実装および実験によって,光センサを用いた自走機の移動距離精度,および基地局の推定位置誤差が評価されており,提案手法の有用性が示されている.このように,本論文は今後の無線基地局の位置推定品質向上に貢献する優れた論文であり,山下記念研究賞に相応しい論文として推薦する.
|
| |
|
●片方向リンクを考慮したアドホックネットワークルーティングプロトコルの提案と検討
[2007-MBL-40(2007. 2.23)]
|
 |
福井 裕介 君 (学生会員)
1983年生.2006年静岡大学情報学部情報科学科卒業.
現在,同大学大学院情報学研究科修士過程在学中.
モバイルコンピューティング,アドホックネットワークにおけるルーティング
およびメディアアクセス制御に関する研究に従事.
|
[推薦理由]
本論文は,各端末の無線信号到達範囲が不均一な環境下でおこる片方向リンクによる問題を解決するためのルーティング方式を提案している.提案方式は,早期に双方向リンクのみのルートを構築し,同時に片方向リンクによる隠れ端末からの干渉を避けるルートを構築する.これによりネットワーク層,MAC層両層で生じる片方向リンクによる問題を解決し,安定したルート構築を可能とする.ルート構築遅延,スループット特性に関する定量的なシミュレーション評価より,提案方式の有効性が示されている.以上のように本研究は優れた成果を示しており,山下記念研究賞に相応しい論文として推薦する.
|
| [ 戻る ] |
|
●ゼロ知識証明を用いた非対称指紋認証
[マルチメディア, 分散, 協調とモバイル(DICOMO2006)シンポジウム(2006. 7. 6)] (コンピュータセキュリティ研究会)
|
 |
永井 慧 君 (学生会員)
2006年 東海大学電子情報学部情報メディア学科卒業
現在、同大学大学院工学研究科情報理工学専攻修士課程
バイオメトリクス、ネットワークセキュリティの研究に従事
|
[推薦理由]
指紋や静脈といった生体的な特徴を利用者認証に応用した生体認証が普及してきているが、登録された生体情報が漏洩するというリスクがある。ひとたび露見した生体情報はパスワードなどとは異なり、二度と変更や修正が出来ない機微情報である為である。この問題に対して、候補者の提案するアイデアは、秘密情報を漏らさないで検証者に正しい情報を持っていることを納得させることの出来るゼロ知識証明の技術を応用するというものである。単純なゼロ知識証明では秘密情報には1ビットの誤りも認められないので、これをそのまま生体情報に適用することは出来ない。そこで、候補者は、あいまいなパターンマッチングを実現する手法として知られているニューラルネットワークをゼロ知識証明することである。候補者の研究では、このアイデアを実装し、生体情報の特徴量を抽出する方式との親和性を評価して最適なものを明らかにし、本人拒否率と他人受け入れ率を算出して従来の生体認証方式との比較を行っている。提案方式には、クラスタリングを一部用いているがそこで安全性が落ちる可能性があり、まだまだ既存の指紋認証と比べて誤認識率が高いなどの精度の面など、多くの改善が必要ではあるが、ゼロ知識証明と生体認証という従来全く異なる分野で研究が進められてきた技術を結びつけるという研究の意義は大きから、本論文を推薦する。
|
| |
|
●Javaを利用した携帯電話上でのTateペアリングの高速実装
[コンピュータセキュリティシンポジウム2006(2006.10.27)] (コンピュータセキュリティ研究会)
|
 |
川原 祐人 君 (学生会員)
平成19年3月 公立はこだて未来大学システム情報科学部 卒業.
現在,同大学大学院システム情報科学研究科 博士(前期)課程 在学中.
|
[推薦理由]
次世代の暗号技術として注目を集めているペアリング暗号を、携帯電話上にてJavaを用いてソフトウェア実装した初めての報告である。標数3の有限体上のηTペアリングを異なる拡大次数にて実装し、特に次数97の場合に特化した高速実装を行っている。実際の製品上での計測を行った結果、高速かつ実用的な結果が得られている点が評価できる。また、現在利用されているRSA暗号や楕円曲線との実装速度の比較も行われている。これらより、十分な高速な実装結果が得られおり、実用性が高いことから、本論文を推薦する。
|
| [ 戻る ] |
|
●道路交通流の円滑化に向けた情報共有に基づく協調カーナビの提案
[2006-ITS-25(2006. 6.23)] (高度交通システム研究会)
|
 |
山下 倫央 君 (正会員)
2000-2003年,日本学術振興会特別研究員.
2002年,北海道大学大学院工学研究科 システム情報工学専攻博士課程修了.博士(工学).
2002-2003年,ブルッキングス研究所 客員研究員.
2003年,産業技術総合研究所 サイバーアシスト研究センター 特別研究員.
2005年,産業技術総合研究所 情報技術研究部門 研究員.
ゲーム理論,社会システムシミュレーション,マルチエージェント,ユビキタスコンピューティング等に興味を持つ.
|
[推薦理由]
本論文では、高度道路交通システム(ITS)におけるカーナビゲーションシステムにおいて、各車両の経路情報から将来の混雑状況を見積り、その混在情報に基づいて各車両にて経路を再算出する手法を提案している。また、個人的誘因と社会的受容性の観点から評価を実施し、個人の移動時間の削減、全体の移動効率の向上が可能であることを実証したものである。今後、カーナビゲーションシステムの通信機能が必須となりつつあり、本提案は全体的な道路交通の効率化を考える上で有用性が高く、カーナビゲーションシステムの研究開発者、サービス提供者に極めて有益な知見を与えるものとして評価する。よって、本論文の発表者を山下記念研究賞受賞候補者に推薦する。
|
| [ 戻る ] |
|
●Javaプログラムへの動的な測定点設置方式の評価
[2006-EVA-19(2006.11.13)] (システム評価研究会)
|
 |
堀川 隆 君 (正会員)
1959年生まれ。
1981年同志社大学工学部電子工学科卒業。
1983年京都大学大学院工学研究科修了。
同年日本電気(株)入社。以来、マイクロ・プロセッサや計算機システムのアーキテクチャ、および、計算機性能評価の方法論やツール、特に、イベント・トレースを利用した性能評価技術の研究開発に従事。
現在は、同共通基盤ソフトウェア研究所ソフトウェアアーキテクチャTG主幹研究員。
|
[推薦理由]
本発表は、プログラムを性能測定する際の基本技術であるプログラム内への性能点設置を、Javaプログラムのソースコードを修正することなく行い、かつ性能低下を効果的に抑える方法を提案している。そしてその提案方式を実際のプログラムに実装適用し、定常状態にある性能測定を効果的に行えることを確認した。提案方式は着眼点に優れているだけでなく、実システムの性能評価に有効な実用性を備えおり、システム評価研究会からの山下記念賞に推薦します。
|
| [ 戻る ] |
|
●Consensual Disclosureを実現する実用的な追跡不能アクセス制御方式
[2006-UBI-12(2006.11.10)] (ユビキタスコンピューティン グシステム研究会)
|
 |
申 吉浩 君 (正会員)
東京大学理学系研究科数学専門課程にて修士(理学)、東京大学先端科学技術研究センターにて博士(工学)を取得。富士ゼロックス株式会社総合研究所、東京大学先端科学技術研究センターを経て、カーネギーメロン大学日本校専任講師(現職)。現在は、米国ピッツバーグのカーネギーメロン大学に交換研究員として滞在中。
|
[推薦理由]
セキュリティとプライバシ保護が重要事項となる本分野において有望な基盤技術研究である.ユビキタス情報社会ではユーザが携帯するデバイスと環境側に遍在するコンピュータとの協調動作により,ユーザはいつでもどこでもサービスを享受可能である反面,ネットワークに接続された膨大な数のセンサの存在は,プライバシ保護を困難にする.それを解決するために候補者らは追跡不能なアクセス制御を実現する実用的なプロトコルを提案した.ユビキタスコンピューティングの実用化を目指した研究事例として高く評価し,推薦する.
|
| [ 戻る ] |