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ホーム学会案内各賞の紹介論文賞平成11年度〜>平成16年度論文賞の表彰
最終更新日:2005.11.11

平成16年度論文賞の表彰

 
 本賞の選考は、表彰規程および論文賞受賞候補者選定手続に基づき、論文賞委員会(委員長 植村俊亮)が、情報処理学会論文誌第44巻10号〜第45巻9号に掲載された対象論文454編につき慎重に審議を行いました。その結果、下記の8編が受賞候補論文として選定され、第506回理事会(平成17年3月)の承認を得て決定されました。なお、本会表彰規程により、第48回通常総会(平成17年5月)において著者に表彰状、賞牌および賞金が授与されました。

「並列トポロジカル整列アルゴリズム」(Vol.45,No.4)

[論文概要]

 トポロジカル整列の従来の並列アルゴリズムは,推移的閉包行列の計算方法をもとに,節点数の3乗のプロセッサ数を用いて,節点数の対数時間で処理することができるが,使用するプロセッサ数の削減は極めて困難で,これ以上のコストの削減は期待できない.本論文では,分割統治法に基づく設計法によって,従来の並列アルゴリズムに比べ実行時間では同等であるが,使用するプロセッサ数を大幅に減少することができる非常に効率のよい並列アルゴリズムを提案する.

[推薦理由]

 本論文は、無閉路有向グラフ(節点数n, 辺数m)に対するCREW-PRAM 計算機モデルにおける並列トポロジカル整列アルゴリズムを提案したものである。従来の方法は推移的閉方行列の計算に依存しているため、プロセッサ数をO(n3)から減少させることは困難であったが、本論文で提案されている手法では、推移的閉方行列によらず基本的アルゴリズムを並列化するため、プロセッサ数をO(n+m)に減少させることが可能になり、この点で新規性が高いと評価できる。また、時間計算量は従来の方法と漸近的に同等であることから、有用性も十分にある。さらに、論文としての記述も極めて精緻で、完成度が高い。これらの理由により、本論文を平成16年度論文賞に推薦する。

多田 昭雄

多田 昭雄君

 1966年京都大学工学部数理工学科卒業.同年東京芝浦電気梶i現鞄月ナ)入社.1994年熊本工業大学(現崇城大学)講師.2004年熊本大学大学院自然科学研究科後期博士課程修了.現在崇城大学情報学部コンピュータシステムテクノロジー学科教授.博士(工学).アルゴリズムとデータ構造の設計と解析等に関心を持つ.電子情報通信学会会員.

右田 雅

右田 雅裕君

 1994年熊本大学工学部電気情報工学科卒業.1996年同大学院工学研究科電気情報工学専攻修士課程修了.2000年同大学院自然科学研究科後期博士課程単位取得退学.現在熊本大学総合情報基盤センター助手.アルゴリズムとデータ構造の設計と解析等に関心を持つ.

中村 良三

中村 良三君

 1968年熊本大学大学院修士課程修了.工学博士.1968年〜1974年中部電力梶D1975年熊本大学工学部.現在同大学工学部数理情報システム工学科教授.アルゴリズムとデータ構造の設計と解析等に関心を持つ.電子情報通信学会会員.

「スレッド局所性を利用したJavaロックの高速化」(Vol.44、No.SIG15(PRO19))

[論文概要]

 Javaではロック操作が頻繁に行われるため,これを高速化することは,システム全体の性能向上に非常に重要である.オブジェクトがそれぞれどのスレッドにロックされているかに着目した調査を行ったところ,特定のスレッドにのみ頻繁にロックされているという「スレッド局所性」が見られることがわかった.この性質に着目し本論文では,各オブジェクトごとに特定のスレッドに「ロック予約」を与え,ロック処理を高速化する手法について述べる.実装した予約ロック機構を用い,いくつかのベンチマークを走らせたところ,従来のロック手法に比べて最大で53%の性能向上が確認された.

[推薦理由]

 Java言語は,言語自体にスレッド機能を備えており,標準クラスライブラリ全体がロック操作を多用するように記述されている.このため,Javaプログラムの性能向上のためには,頻繁なロック操作による性能低下を防ぐことが極めて重要である.本論文は,オブジェクトが1つのスレッドによってのみロック操作されることが多いことに着目し,そのスレッドに「ロック予約」を与えて,高速にロック操作をさせる手法を提案/実装/評価している.その着目点,提案手法とも高く評価でき,論文の記述も厳密かつ明快であり,実験的評価も綿密に行われている.実験の結果,高い性能向上が得られており,実世界におけるインパクトも極めて大きいと考えられる.よって,本論文を論文賞に推薦する.

本田 晋也

河内谷 清久仁君

 1963年生.1987年東京大学大学院理学系研究科情報科学専門課程修士課程修了.同年日本アイ・ビー・エム(株)入社.以来,同社東京基礎研究所にて,オペレーティングシステムやマルチメディア処理システム,携帯情報システム,Java処理系ランタイムなどの研究に従事.現在,同研究所専任研究員.1994年情報処理学会全国大会奨励賞受賞.ACM会員.

高田 広章

古関 聰君

 1969年生.1998年早稲田大学大学院理工学研究科電気工学専攻博士課程修了.同年日本アイ・ビー・エム(株)入社.以来,同社東京基礎研究所において,Java Just-In-Timeコンパイラの開発に従事.工学博士.ACM会員.

高田 広章

小野寺 民也君

 1959年生.1988年東京大学大学院理学系研究科情報科学専門課程博士課程修了.同年日本アイ・ビー・エム(株)入社.以来,同社東京基礎研究所にて,オブジェクト指向言語の設計および実装の研究に従事.現在,同研究所シニア・テクニカル・スタッフ・メンバー.第41回(平成2年後期)全国大会学術奨励賞,平成7年度山下記念研究賞,各受賞.理学博士.日本ソフトウェア科学会,ACM,各会員.

「静的解析に基づく侵入検知システムの最適化」(Vol.45,No.SIG3(ACS5))

[論文概要]

 プログラムが辿る制御フローの異常を検知する侵入検知システムを開発した.そのシステムは,プログラムが辿る制御フローがバイナリコードが規定する制御フローの規則に従っていることを検査しながらプログラムを実行する.検査はシステムコール呼び出し時のスタックを調べることによって行われる.我々のシステムはスタックの情報を利用するので,システムコールの情報だけを利用する既存の手法よりも制御の場所を高い精度で把握できる.それはオーバヘッドの縮小と検出精度の向上をもたらす.

[推薦理由]

 本論文は、プログラムの脆弱性を悪用して侵入を図るような不正アクセスをプログラムの実行時に検出し防御する手法として、プログラムが実行時に発行す
るシステムコール列とプログラムの文面から静的解析によって得られるシステムコール列とを比較してプログラムの異常な挙動を検出する方式を提案している。ソースコードを必要としないという利点や複数の技術的改良による性能向上の結果は非常に優れた成果である。インターネットに晒されるサーバ類を安全に動かす技術は非常に重要であり、誤検出のない、あるいは非常に少ない侵入検出方式は重要な研究課題である。本研究の成果は大幅な実行速度の改善および検知精度の向上により静的解析による侵入検知を実用化する技術の提案であり、安心かつ安全な情報基盤の構築に大きく寄与するものと期待される。

阿部 洋丈君

 1976年生.1999年筑波大学第三学群情報学類卒業,2004年筑波大学大学院博士課程工学研究科修了.博士(工学).2004年より科学技術振興機構研究員,現在に至る.情報処理学会平成16年度山下記念研究賞受賞.システムソフトウェア全般,特に分散システムとコンピュータセキュリティに興味を持つ.

鈴木 貢

大山 恵弘君

 1973年生.2001年東京大学大学院理学系研究科情報科学専攻修了.博士(理学).2001年から2003年まで科学技
術振興事業団研究員として筑波大学に勤務.2003年より東京大学大学院情報理工学系研究科助手.情報処理学会
平成13年度論文賞受賞.日本ソフトウェア科学会2003年度論文賞受賞.興味はセキュリティ,システムソフトウェア,プログラミング言語,並列分散処理.

渡邊 坦

岡 瑞起君

 1980年生. 2005年筑波大学大学院理工学研究科修了, 修士(工学)取得. 同年,筑波大学大学院システム情報工学研究科博士課程入学,現在に至る.興味は, セキュリティ,データマイニング, パターン認識.

渡邊 坦

加藤 和彦君

 1962年生.1985年筑波大学第三学群情報学類卒業.1992年博士(理学)(東京大学大学院理学系研究科).1989年東京大学理学部情報科学科助手,1993年筑波大学電子・情報工学系講師,1996年同助教授,2004年筑波大学大学院システム情報工学研究科教授,現在に至る.2003年より情報処理学会システムソフトウェアとオペレーティン
グシステム研究会主査.オペレーティングシステム,セキュアコンピューティング,自律連合型分散システムに興味を持つ.

「ダイナミックタイムワーピングのための類似探索手法」(Vol.45,No.SIG4(TOD21))

[論文概要]

 気象学,天体物理学,地質学,マルチメディア,経済など,時系列データは数多くの分野で用いられている.それらの中では,時系列データのシーケンス
同士を比較して,その類似性,すなわち距離を評価することが頻繁に行われている.ダイナミックタイムワーピングは,各々のシーケンスの中で時間軸を柔軟に変化させて距離を算出することができるため,近年数多くのアプリケーションで用いられている.そこで,本論文ではダイナミックタイムワーピングのための高速類似探索手法を提案する.提案手法は効率的に類似シーケンスを探索することができ,さらに探索漏れがないことを保証する.

[推薦理由]

 本論文は気象学や経済学、マルチメディアなど応用範囲の広がりつつあるダイナミックタイムワーピング(DTW)に基づく類似検索法を高速化する手法を提案している.こうした分野では、時系列データを比較してその類似性を評価することが必要になる.従来はユークリッド距離を用いてきたが、それでは長さの異なるデータを比較することが難しく、異常値に対する堅牢性が低かった.それに対して近年は柔軟にデータを比較できるために、DTWが利用されてきたが、計算量が大きいことがまだ問題であった.本論文では、DTW距離を近似する距離関数、及びその関数を用いた索引手法と探索手法を提案している.実験により従来方式にくらべ大きな性能の改善を示しており、論文賞の推薦に値する.

石原 冴子

櫻井 保志君

 1991年同志社大学工学部電気工学科卒業.同年日本電信電話(株)入社.1996年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士前期課程修了.1999年同大学院博士後期課程修了.工学博士.現在,NTTサイバースペース研究所に所属.2004年から2005年カーネギーメロン大学客員研究員.索引技術,ストリーム処理技術に関する研究に従事.

吉川 正俊君

 名古屋大学情報連携基盤センター教授.1980年京都大学工学部情報工学科卒業.1985年京都大学大学院工学研究科情報工学専攻博士後期課程修了.工学博士.京都産業大学講師,助教授,奈良先端科学技術大学院大学助教授を経て2002年より現職.XMLデータベース,多次元データ索引などの研究に従事.The VLDBJournalおよびInformation Systems編集委員.

「SmartMusicKIOSK:サビ出し機能付き音楽試聴機」(Vol.44,No.11)

[論文概要]

 本論文では,試聴のための新たな音楽再生インタフェースSmartMusicKIOSKを提案した.店頭で音楽CDを短時間試聴する場合,通常の受動的な音楽鑑賞と異なり,試聴者は早送りを繰り返して能動的にサビを探すことが多い.しかし,こうした聴き方に対する支援は従来なかった.本研究では,サビの区間や楽曲中で繰り返される区間の先頭へジャンプする機能と,それらの区間の配置を視覚化する機能を実現し,試聴者が能動的に聴きたい場所を探す作業を容易にした.上記を可能にする自動サビ区間検出手法を提案し,試聴機として実装・運用した結果,検出手法と試聴機の両者の有効性を確認した.

[推薦理由]

 本論文では,音楽のサビを音響信号解析に基づいて自動検出し,視覚化することにより,ボタンひと押しでサビを試聴できるシステムを提案している.サビ検出は従来困難と考えられていたが,本論文は独創的で洗練された発想によって解決し,さらに,実用性の高い音楽再生インタフェースも実現した.音楽情報処理の分野は,学術面,産業面でその重要性が年々高まってきているが,本研究はその両面に大きく貢献する重要な成果と言える.また,ヒューマンインタフェースの分野においても,本論文はインタラクション2003プログラム委員会で新規性,有用性が極めて高く評価され,インタラクション2003ベストペーパー賞に選ばれた後に,推薦論文として掲載されている.このように,本論文は両分野の発展に資するものとして高く評価でき,論文賞に値する.

後藤 真孝君

  1998年早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了.博士(工学).同年,電子技術総合研究所(2001年に産業技術総合研究所に改組)に入所し,現在に至る.2000年から2003年まで科学技術振興事業団さきがけ研究21「情報と知」領域研究員,2005年から筑波大学連携大学院客員助教授を兼任.音楽情報処理,音声言語情報処理などに興味をもつ.

「単板カラー撮像素子のRAWデータを利用した高精細画像復元」(Vol.45,No.SIG8(CVIM9))

[論文概要]

 撮像素子を用いた画像センサーの物理的分解能の限界を超える高精細画像を生成する方法が研究されてきた。複数画像から高解像度の画像を合成する従来の超解像法は、主にモノクロ画像を対象としていたため、近年の急速な普及をみる単板カラー撮像素子を用いて高解像度画像を生成する効果的な方法が望まれている。本論文では単板撮像素子のRAWデータを利用し、高解像度カラー画像を生成する手法を提案する。本手法はdemosaicking処理を内包する一般化されたカラー超解像問題の定式化を特徴とする。実験では合成画像と実画像を用いて、提案手法による信号処理の有効性を検証する。

[推薦理由]

 本論文は、ベイヤー配列の単板カラーカメラを対象とした超解像手法を提 案したものである。提案手法では,超解像の過程にカラーフィルタの配列パタ ーンを表す感度配列を想定することで,解像度の向上だけでなく,偽色の改善 を可能にした.ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた単板カラーカメラは, デジタルカメラやハンディムービー,携帯電話など,市場で多数利用されてお り,偽色改善と超解像の両立は,実用性が高く評価できることから,論文賞に ふさわしい内容であると判断する.

後藤 知将君

後藤 知将君

  2001年東京工業大学工学部制御システム工学科卒業.2003年東京工業大学大学院情報理工学研究科情報環境学専攻修士課程修了.同年 (財)理工学振興会プロジェクト研究員.現在東京工業大学大学院博士課程在学.コンピュータビジョン,信号処理に関する研究に従事.

奥富 正敏君

 1981年東京大学工学部計数工学科卒業.1983年東京工業大学大学院理工学研究科制御工学専攻修士課程修了.同年キヤノン(株)入社,中央研究所勤務.1987年から1990年にかけカーネギーメロン大学コンピュータサイエンス学科客員研究員.1994年東京工業大学大学院情報理工学研究科情報環境学専攻助教授.2002年同大大学院理工学研究科機械制御システム専攻教授.工学博士.コンピュータビジョン,画像処理,画像計測に関する研究に従事.情報処理学会,電子情報通信学会,計測自動制御学会,日本ロボット学会,画像電子学会,IEEE各会員.

「P2Pデータ共有における暗号化データのアクセス制御」(Vol.44,No.10)

[論文概要]

 Peerのネットワークからの離脱や再参加が頻繁に行われるP2P環境でのデータ共有において、データに対する一貫したセキュリティを実現しながら利便性の高いサービスを提供するために、非接続状態にあるPeerの復号鍵を必要とする場面が頻繁に起こりうる。本論文では、「変換サーバ」と呼ぶ中立な第3者機関を利用することで、暗号文の受信者が、特定の期間、復号処理の代行を代行者に対して依頼できる枠組みを実現する。他のPeerが復号鍵を行使する権限をアクセス制御ポリシーにより制限することにより、極めて柔軟なセキュリティサービスの構築を可能とする。

[推薦理由]

 本論文は、Peerの離脱や参加が頻繁に行われるようなP2Pネットワーク環境において、共有データの一貫性とセキュリティを実現しながら利便性の高いサービ
スを提供するため、「変換サーバ」と呼ばれる中立な第3者機関を利用する方式を提案している。提案方式はP2Pネットワーク環境での信頼性の高いサービスの提供を行う上で優れた方式を提案しており、平成16年度論文賞にふさわしい論文である。なお、本論文の元論文は平成14年度のDPSワークショップで発表され、同ワークショップにおいても優れた論文として優秀論文賞を受賞しており、DPS研究会から推薦論文として推薦されたものである。

渡邊

渡邊 裕治君

  平成13年東京大学大学院工学系研究科電子情報工学専攻博士課程修了.同年日本アイ・ビー・エム株式会社入社.
東京基礎研究所副主任研究員.ネットワークセキュリティ,プライバシー保護方式に関する研究開発に従事.博士(工学).

 

沼尾 雅之君

  昭和33年生.昭和58年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻修士課程修了.同年日本アイ・ビー・エム株式会社入社.現在,同社東京基礎研究所にてトレーサビリティ技術グループ担当,専任研究員.ネットワークセキュリティ,プライバシー保護方式に関する研究開発に従事.博士(情報理工学).

 

「電子透かし検出に適した誤り訂正符号の拡張方式」(Vol.45,No.8)

[論文概要]

 コンテンツに埋め込まれた透かし情報は微弱である上,様々なメディア処理が加えられるため,その検出では誤りが生じやすく,かつ,軟判定復号法の前提となる信頼度を正確に算出できない場合が多い.そこで本論文では,誤り訂正を繰り返したとき,同一情報を復号できる回数に規則性が表れることに着目して,信頼度の代わりにこの規則性を活用する新しい誤り訂正方式を提案した.提案方式によって復号誤りを防止できることを理論的に明らかにし,さらに,実際のサンプル画像にJPEG圧縮を施して透かし情報の検出実験を行うことで,提案方式の有効性を実証した.

[推薦理由]

 本論文は、ディジタルコンテンツの電子透かし情報に適用可能な誤り訂正符号の新規提案である。一般に、ディジタルコンテンツに対する圧縮等の変換処理に対応するため、電子透かしには誤り訂正符号が用いられるが、埋め込むビット数の制約から変換後に透かし情報を復号できないという課題があった。これに対し、本論文では軟判定復号法に着眼し、ディジタルコンテンツの電子透かしに適合するよう独自に拡張するとともに、JPEG画像にて実測することにより、BCH符号など既存の誤り訂正符号よりも約40%もの検証能力を向上できる新たな方式を提案した。このように、軟判定復号法を電子すかしへ適用する方式の独自性、実測による有効性の立証、その波及効果、いずれの側面からも極めてレベルが高く、論文としての完成度も高いので論文賞に推薦する。

榊原 憲

藤井 康広君

 2001年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(物理学).同年日立製作所入社.現在,システム開発研究所第7部(セキュリティシステム研究部)研究員.情報セキュリティ技術,著作権保護技術,電子透かしおよび符号理論の研究開発に従事.博士(理学).情報処理学会,電子情報通信学会各会員.

 

榊原 憲

越前 功君

 1997年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了(応用物理学).同年日立製作所入社,システム開発研究所配属.情報セキュリティ技術,著作権保護技術,および電子透かし技術の研究開発を担当.現在,同研究所第7部(セキュリティシステム研究部)研究員.博士(工学).情報処理学会,電子情報通信学会,映像情報メディア学会,IEEE各会員.

榊原 憲

山田 隆亮君

 1988年京都大学工学部資源工学科卒業.同年日立製作所に入社.大森ソフトウェア工場を経て,現在,システム開発研究所第7部(セキュリティシステム研究部)主任研究員.マルチメディア応用,コンテンツ流通システムの研究に従事.情報処理学会会員.

榊原 憲

手塚 悟君

 1984年慶應義塾大学工学部数理工学科卒業.同年日立製作所入社,マイクロエレクトロニクス機器開発研究所を経て,現在,システム開発研究所第7部(セキュリティシステム研究部)部長.オペレーティングシステム,デバイスドライバ,LANシステムの研究を経て,現在,セキュリティシステム,特に電子認証の研究開発に従事.工学博士.情報処理学会会員.

吉浦 裕君

 1981年東京大学理学部情報科学科卒業.同年日立製作所入社.日立研究所,システム開発研究所勤務.2003年より電気通信大学電気通信学部人間コミュニケーション学科助教授.自然言語処理,知識処理の研究を経て,現在,情報セキュリティ,著作権保護の研究に従事.理学博士.情報処理学会,電子情報通信学会,人工知能学会,IEEE各会員.